東京うどの栽培③
今回は出荷後の根株についてお話ししたいと思います。うど(独活)の栽培は室(ムロ)と呼ばれる地下3メートルぐらい穴蔵で光を当てずに栽培します。(軟化栽培)。
収穫が終わったら中にある根株を地上に出して捨てなければいけません。
根株を入れたり出したりする作業は地上と地下にそれぞれ人がいないと効率が悪く、かつうどの仕事は全体的に泥で汚れる作業が多いです。都市農業では兼業農家が多く近年夫婦でも男性のみ農業に従事する方が多く、1人では作業性が悪いことからうどの生産者は年々減少しております。
一般的な作物であれば畑にすき込むことが可能ですが、うどの場合穴を掘った場所などどこか適当な場所に捨てます。
1つの室の根株の量になります。およそ軽トラック1台分です。根株はしばらくすれば乾燥して土になりますが、大きく量が多いので処分には頭を悩ませる問題です。
根株は代々農家が次世代に受け継いでおります。品種の系統は同じですがそれぞれの農家の持っている根株でも違いがあります。どこどこの農家の持っている根株は白く、真っ直ぐ伸びるなどと聞けば、お願いしてこの捨てる根株をもらいに行くこともあったそうです。
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